生理(月経)


漢方薬 飲み方の注意ポイント

食前に飲む

薬の吸収を高めるため、漢方薬はお腹のすいている食前に飲むのが基本。ただし、胃の弱い人は食後に。エキス剤は水か白湯で飲みます。

2週間は飲んでみる

漢方にも即効性のある薬はあります眠たいていの場合、効果はゆっくりあらわれます。最低でも1~2週間は指示された通りに続けて飲んで。

効く漢方薬は甘く感じる

漢方薬には相性があります。不思議なことに自分にあっている薬は甘く感じるようです。あまり飲みづらいようなら相談して。

体調が悪くなったら相談を

副作用がないと思われている漢方薬ですが、一時的に体調が悪くなることもあります。体調の変化はくわしく医師や薬剤師に伝えましょう。

ほかの薬との飲みあわせに注意

漢方薬は、一般に鎮痛剤などとの併用も可能。でも、なかには飲みあわせに注意が必要なものもあります。複数の薬を飲むときは必ず医師や薬剤師に相談をして。

妊娠中、妊娠の可能性がある人はきちんと伝えて

妊娠中は避けたほうがいい漢方薬もあります。妊娠中やその可能性のある人は、処方前にあらかじめ伝えて。アレルギーを持っている人も同様です。


女性のトラブルと漢方

なんとなく体の調子が悪い、なんとなく気分がすぐれないといった女性ホルモン分泌の乱れから起こるたくさんのトラブル。体や心、さまざまな調子の悪さがからみあう、そんな状態に効果が期待されるのが、漢方です。

漢方の考え方

体のバランスを整える

漢方では、症状を改善するために、体のバランスを整えることをめざします。そのため、頭痛、腰痛、肌荒れ、イライラといった複数のトラブルがあらわれる女性ホルモンに関した不調にはぴったり。体全体の調子が整えば、症状ごとに何種類もの薬を飲む必要もなく、あちこちに出ている不調が改善されるからです。

気・血・水の流れをよくする

「気」「血」「水」、この3つが体のなかをめぐり、命や健康を保っていると漢方では考えられています。「気」はエネルギー、「血」は西洋医学でいう血液に近いもの、「水」は血液以外の体液のようなもの。この3つのどれかが不足したり、流れが滞ったりすると、ほかのふたつにも影響をおよばし、体や心にトラブルが起こります。漢方薬では気、血、水を適量に、スムーズに流すことをめざします。

その人の状態や体質によって薬が決まる

漢方薬の処方は、体力のあるなしや、冷えのあるなしなど、その人の状態や体質にあわせて行われます。そのため、同じ症状でも人により処方される薬が違い、ひとりの人でも状態が変われば、それにあわせて薬も変わっていきます。自分にぴったりあった漢方薬を見つけるには、漢方医や漢方薬局などの専門家に相談するのが確実な方法です。


不正出血とは

月経以外の出血はみんな不正出血

月経は厚くなった子宮内膜がはがれて排出されることで起きる出血ですが、それ以外の子宮内部や腔などからの出血を「不正出血」といいます。不正出血は何か原因となる疾患が潜んでいることが多いので、放置しないこと。不正出血が症状としてあらわれる病気には、子宮腔部びらんや、子宮頚管ポリープ、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮顕がん、子宮体がんなどがあります。とくに子宮体がんは、不正出血ががんを早期発見する大きな手がかりとなります。また子宮頚がんの場合も、セックスのあとに出血することがあります。

不正出血は体が発しているSOSのサインです。見逃さないで、なぜ出血が起きているのか、その原因を病院で調べてもらうようにしましょう。

月経と月軽の間に起きる排卵頻出血

不正出血といっても、排卵のときに起きる「排卵期出血」は心配ないケースがほとんどです。卵胞ホルモン(エストロゲン)の低下によって少量の出血が起きるもので、排卵期出血はある人もいればない人もいます。

ただし排卵期の出血でも、いっまでもタラタラと出血が続いたり、月経と同じ量の出血が続く場合は、排卵期出血ではない可能性があります。自己診断で排卵期出血だから大丈夫だと決めつけずに、婦人科を受診するようにしましょう。

基礎体温をはかって不正出血の記録も

妊娠の初期にも出血がみられることがあります。妊娠の可能性がある場合には、流産による出血や子宮外妊娠の出血かもしれません。排卵期出血も含め、不正出血がある場合は、いつ起きたのかを記録しておくことが大切です。

とくに月経が不順の人は、月経なのか不正出血なのかわからないことも。それを見極めるには基礎体温をはかるのがいちばんです。月経がはじまると高温期から低温期に体温が下がるので、基礎体温をつけることで月経かどうかの判断ができるはずです。

基礎体温表には不正出血のあった日や量などもメモしておくようにしましょう。婦人科の間診で、最終月経や不正出血の詳細は必ず聞かれることです。記録をしっかりつけておけば、受診のときに役立つはずです。 


おりものとは

月経周期にあわせて変化するおりもの

おりものとは、腔や子宮頚部、子宮内膜などから出る分泌液です。おりものが多いと、下着が汚れてとても気になり、こんなものなければいいのにと思っている人も多いのではないでしょうか。でもおりものは、腔の中に雑菌が入ってくるのを防ぎ、腔や子宮を守る大切な役割をはたしています。

おりものは月経のサイクルにあわせて、以下のように周期的に変化していきます。

月経後

月経直後はおりものはほとんど出ませんが、少しすると粘り気のあるおりものが増えてきます。

排卵期

排卵日が近づくとおりものの量は増えて、サラサラした状態に変わつていきます。排卵すると糸を引くような粘り気のあるおりものに変わります。

月経前

おりものの量はだんだん減っていき、粘り気もなくなっていきます。月経直前になるとにおいが強くなることもあります。 


月経前症候群(PMS)の治療を病院で

つらい症状があったら婦人科に相談を

月経前症候群の症状は、程度の差はあるものの、ほとんどの女性にみられます。月経がはじまれば治るのだからと、つらい症状をがまんしている人も多いようです。

でも、いくら一時的なこととはいえ、強く症状があらわれて、仕事や学校に行くことができない人もいます。うつ傾向が強くなる月経前不快気分障害(PMDD)や、PMSからそのまま月経痛に突入し、月の半分を不快に過ごしている人も。つらい症状をひとりでがまんすることはありません。気軽に婦人科を受診しましょう。

PMSは薬で改善できるケースも多いので、まずは婦人科で自分の症状をくわしく相談してみることです。むくみには利尿剤、痛みには鎮痛剤といったように、症状にあわせた薬が処方されることでしょう。あまりにもイライラが激しいときには、精神安定剤が出ることもあります。また、うつ傾向が強い場合には、心療内科の受診をすすめられることもあります。

月経前不快気分障害(PMDD)をひとりでがまんしない

月経前になると「ひどい暴言を吐いてしまう」「周囲の人に激しくあたってしまう」「気持ちが沈んで泣きたくなる」など、月経前症候群のメンタル面の症状が、自分でコントロールできないほど強くあらわれるのを月経前不快気分障害、または月経前不機嫌性障害といいます(PMDD)。

月経がはじまればおさまることなのですが、この期間はうっ傾向が強まり、ふだんどおりの生活ができなくなってしまいます。職場や学校での人間関係にも大きく影響が出ることでしょう。イライラするぐらいで病院に行ってもいいのかと思うかもしれませんが、迷わずに婦人科や女性外来を受診しましょう。


月経前症候群(PMS)の症状を軽くするセルフケア

バランスのよい食事を日常から心がけて

塩分の多いかたよった食事は、PMSを悪化させると考えられています。塩分を多くとると、体が水分をため込みやすくなり、手足や顔などがむくんでしまうことも。塩分のとりすぎはPMSだけでなく、生活習慣病などを招く原因にもなるので、日ごろから減塩を心がけるようにしましょう。

また、コーヒーのようなカフェインの多いものやアルコールなどの刺激物、糖分の多いものもPMSにはおすすめできません。気分転換程度の摂取ならばかまいませんが、月経前はできるだけひかえるようにしましょう。

とくに黄体ホルモンの多い時期は、甘いものがほしくなりがち。イライラしてつい手がのびてしまうこともあるでしょう。でも、この時期に甘いものをたくさんとると、体はますますだるさを増します。体重もぐっと増えてよけいにブルーな気分になることでしょう。まったくNGというわけではないので、ドライフルーツをヨーグルトに混ぜて食べたり、量を決めて食べるなど、自分の体のサイクルを知って、食べ方を工夫しましょう。 


月経前症候群(PMS)~体と心にあらわれる症状

月経の前にあらわれるさまざまな不快症状

月経がはじまる1週間ぐらい前から、イライラや憂うつ、倦怠感、乳房の張りなど、いろいろな体調の変化があらわれます。これを「月経前症候群(PMS)」または「月経前緊張症」といい、これらの症状は、月経がはじまると解消されます。PMSの出方や強さにはとても個人差があり、ちょっとイライラするだけの人から、強い痛みや不快感で日常生活が送れない人もいます。

PMSの症状は、頭痛や肩こり、下腹部痛のような体にあらわれるものと、イライラや憂うつ、集中力の低下など精神面にあらわれるものがあります。吹き出物ができやすくなり、それが気分を落ち込ませて、ますます憂うつな気分になるといった悪循環も起こりがちです。

PMSは、几帳面で完璧主義、負けず嫌いな人ほど症状が強くなる傾向があります。


生理不順(月経不順)の治療とセルフケア

まずは排卵の有無をしらべる

月経不順で婦人科を受診すると、月経の周期や量、月経痛の有無など、月経の状況を聞かれます。3か月程度記録してある基礎体温表を持参すると、自分の月経の状態をうまく伝えることができるでしょう。基礎体温表をつけていない場合には、これまでの月経がいつからいつまでだったかだけでもメモして、正確に答えられるようにしておきましょう。

ダイエットをしていないか、仕事は忙しいか、激しいスポーツをしていないかなど、生活状況も聞かれます。これは月経の乱れが何によるものなのかを判断するためです。妊娠の可能性などがある場合も、きちんと話すようにしましょう。

問診のあと、必要な場合は内診や血液検査などが行われ、排卵の有無を調べていきます。過多月経だったり、不正出血がある場合には、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が潜んでいることがあるので、子宮や卵巣の超音波検査を行い、原因となる病気がないかを調べることもあります。


無月経と無排卵性月経

3か月以上月経が起きていない「続発性無月経」

妊娠中や授乳中以外で、それまであった月経が3か月以上起きないことを「続発性無月経」といいます。ストレスやダイエット、激しいスポーツなどが原因となって、脳の視床下部の機能が低下して起こります。また、高プロラクチン血症や甲状腺機能異常などが原因でも起こることがあります。

無月経にはほかに、18歳を過ぎても初経がみられない「原発性無月経」があります。これは染色体の異常や男性ホルモンの多量分泌など、さまざまな理由によって初経が起きない状態になってぃると考えられます。

いろいろな要因が招く「無排卵性月経」

無月経は月経そのものがないのですから、当然排卵は起きていないことを自覚できます。でも、ちゃんと月経がきていても排卵をともなっていない月経もあります。これが「無排卵性月経」です。

過度のストレスや無理なダイエット、激しいスポーツ、不規則な生活など、さまざまな要因によって、卵胞の成熟が途中で止まって排卵が起きなくなります。また、多のう胞性卵巣症候群のような、卵巣の病気が原因で無排卵になることもあります。 


生理不順(月経不順) 月経周期、日数、出血量のトラブル

正常な月経周期は25~38日

月経がスタートした日を1日目として、次の月経がはじまる前日までの期間を月経周期といいます。月経がいつも規則正しく起こり、次の月経日を予測できる人もいれば、きたりこなかったりと不規則で、いつ次の月経がはじまるのかわからない人もいます。またちょっとした生活リズムの乱れによって、それまで規則的だった人が、急に不規則になることもめずらしくありません。

本来健康な女性の月経は、規則正しいリズムでやってくるもの。正常な月経周期は25~38日とされています。月経と月経のあいだが2か月もあいてしまったり、1か月に数回も月経になるというのは、どこかにトラブルが潜んでいる可能性があります。ただし卵巣がまだ未成熟な思春期と、卵巣機能が低下してくる更年期の月経不順は年齢的なものなのであまり心配はないでしょう。

月経周期が短い頻発月経に月経周期が長い稀発月経

月経周期が短く、24日以内で次の月経が起こる状態を「頻発月経」といいます。逆に月経周期が長く39日以上もあいてしまう場合を「稀発月経」といいます。

頻発月経のひとつの原因としては、卵巣機能の低下によって起こる黄体ホルモン(プロゲステロン)の減少が考えられます。また稀発月経は脳の視床下部がストレスやダイエットなどの影響を受け、本来卵巣に女性ホルモンを分泌させるように指令を出さなくてはならないのに、それができなくなって起きている可能性があります。

頻発月経も稀発月経も、排卵はちゃんとしているケースと、無排卵になっているケースがあります。排卵が起きていれば多少の月経周期のずれは問題ありませんが、無排卵の場合は放っておくと不妊などのトラブルを招くので注意しましょう。